館長挨拶

附属図書館長 森幸弘(国際商学科教授)

森教授 本年3月11日に発生しました東日本大震災では、各地で多くの尊い命が奪われ、筆舌に尽くしがたい大被害がもたらされました。被災された皆様方に心よりお見舞い申し上げます。

 本年4月より、図書館長に就任致しました。前任の図書館長櫻木晋一教授をはじめ、図書館運営にご尽力いただいている教職員の方々に引き続きご協力いただき、本学図書館が学生にとって、また教員にとって、さらに市民の皆様にとってかけがえのない「知の空間・基盤」となれるよう努力して参りたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 本学では、4月より新たに公共マネジメント学科がスタートしました。マネジメントの理論と実務に習熟し、行政、企業、NPO活動などの公共的な諸活動の場で活躍する人材の育成を目指していきます。従来からの国際商学科、経済学科とともに3学科体制となり、それぞれの学科の特色を理解してもらうことで、本学で学びたいという意欲をもった学生を、これまで以上に広がりをもって受け入れることができるようになりました。また今秋には新校舎(管理研究棟)が完成し、新たなキャンパスへと大きく変貌していきます。新校舎の建設に伴い、図書館改造も進められていき、利用者の便宜性をより高めることができるものと考えています。

 もっとも、本学図書館も他大学と同様に、今後取り組んでいくべき課題が多くあります。特に、蔵書収容能力がなくなってきており、限られた収蔵スペースの中で毎年受け入れる図書、雑誌などをいかに収納していくかが喫緊の課題となっています。図書館連携による共同利用や電子情報化を進めていくなどの方法と併せて、重複図書、重複雑誌などの適切な廃棄も必要になってきています。

  これからの図書館はどのような役割を果たしていくべきなのかが、話題として取り上げられる機会も多くなってきました。我が国のみならず、諸外国のいわゆる「伝統的な」図書館についても、大きく変容しつつあるように思われます。近年、多くの大学で検討され、すでに実施されているところも増えてきたのが、ラーニング・コモンズと呼ばれるスペースの設置です。各図書館で多様な形態があるようですが、カフェテラスさながらに自由に飲食しつつ、談話や討論ができるようなところもあり、まさに「集いの場」「にぎわいの場」としても図書館を利用してもらうことをねらいとした取り組みです。今日、「静かに読書する」図書館から、より広義での知的交流がはかれる場として、多様な利用者ニーズに対応する図書館へと変化を見せてきているとも言えると思います。

  いくつもの課題はありますが、英知を結集し、また他大学の図書館の取り組みも参考にしつつ、利用者にとって使い勝手のよい図書館になれるよう努めて参ります。下関市立大学附属図書館を大いに活用してもらいますようお願い申し上げます。