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学長室より

平成28年度入学式告辞(2016年4月5日)

 下関市立大学に入学された579名の新入生の皆さん、ご入学誠におめでとうございます。私は、下関市立大学を代表して、心からお祝いを申し上げます。
 下関市立大学は、1956年に開学した下関商業短期大学を前身として、1962年4月に4年制の下関市立大学として開学いたしました。創立当初は経済学部経済学科として発足しましたが、1983年4月に国際商学科、2000年4月に大学院経済学研究科、2011年4月に公共マネジメント学科が増設されました。現在、下関市立大学は、経済学部は3学科、大学院経済学研究科は1専攻、総学生数は2257名に達し、全国の国公立大学のなかでも最大規模の経済学経営学の学部・研究科を持つ大学として発展してきております。
 本学の教育と研究は、3つの理念にもとづいて行われています。一つは、「教育と研究の一体性を堅持し、教員の教育・研究能力と学生の「学ぶ力」をともに高めて、新たな知の創造に努めること」、第二に、「東アジアを中心に広く世界に目を向けた教育と研究を目指すこと」、第三に「地域社会の知的センターとして地域に根ざした教育と研究を推進すること」であります。この3つの理念にもとづいて第一に、「バランスのとれた教養豊かな高度職業人を養成すること」、第二に「地域社会及び国際社会の発展に寄与すること」を目的としています。
 本学に皆さんをお迎えできることは大きな喜びであり、心から歓迎する次第であります。私は、皆さんをお迎えするにあたり、本学の学長として二つのことをお伝えしておきたいと思います。
 一つは、大学はこれまで皆さんが懸命に行ってきた高等学校での勉強とは異なる面があるということです。これまで皆さんが努力してきた高等学校までの勉強においては、確立され、体系化された知識を吸収し、一定の方法を用いて解答を導くことができました。しかし、これから皆さんは確立された知識を吸収するだけでなく、答えのない問題の解決法を求めて考える力を身につけなければなりません。この考える力を鍛える時間が大学においては用意されていると言ってもよろしいでしょう。将来皆さんが活躍することになる実社会においては、容易に答えが見つからないけれども、それをなんとか解決していく努力をしなければなりません。
 今世界の実状をみますと、さまざまな問題が次々に噴出してきております。大気汚染や地球温暖化など深刻な環境汚染、2008年のリーマンショック以降続く世界的な金融危機と経済不況、民族や宗教の問題も絡む地域紛争や難民問題の発生、ますます拡大するテロの脅威等々、いずれも解決困難な問題であります。日本国内を見渡してみても、すでに20年を超える長期的な経済不況、慢性的な財政赤字、引き続き深刻化する少子高齢化等、これからの日本の経済社会の発展のために立ち向かっていかなければならない重要な問題が山積しています。人類は、これまでさまざまな努力を重ねて未来を切り開いてきましたが、ここに挙げた問題はいずれも明確な解答が得られていない問題であります。皆さんは大学を出ていずれ実社会で活躍することになります。そこでは、ここに挙げた問題ほど大きなものではなくても、さまざまな難問題に直面することとなりますし、これまでの知識や方法で解決できない多くの問題が皆さんの身の回りにおいても起こってくることでしょう。皆さんには、これからの大学生活において、一定の知識や公式を駆使して解答を見つけ出すという勉強ではなく、答えの見つかっていない問題を粘り強く考えていく方法と態度を身につけてほしいと思います。それが、将来実社会に入っていくための準備をすることになります。
 もう一つお伝えしたいことがあります。それは、大学は皆さんを一人の大人として認めて対応するところだということであります。大学では、一定のカリキュラムが設けられ、科目の履修に関する規程が定められていますが、それを踏まえれば授業の選択や時間割については皆さん自身の特性や希望、将来の進路に応じて自由に決めることができるようになっています。自分の学びたい内容に応じて、自分の先生を選ぶこともできます。そのためには、カリキュラムや規程をきちんと理解し、自分の希望や将来について真剣に考えながら学生生活を送る必要があります。大切なことは、履修に関する要件をみたしたうえで、自ら自由に選択することができると同時に、それには自己責任が伴うということであります。自由な選択を認めると同時に、一定の自己責任が求められるという意味において、皆さんは大人としての対応を受けるということになります。このことを十分に理解して大学生活を送ってほしいと思います。
 この度本学へお子様をお迎えするにあたり、ご家族の方々にも心よりお祝いを申し上げます。この大学生という時代は、これから実社会に出ていくための準備の過程として極めて大切な時期であり、我々大学関係者はお子様方の教育のために全力を尽くしてまいりたいと考えております。お子様方の成長をこれまでより少し突き放しながら、温かく見守っていただければ幸いでございます。
 最後に、皆さんの大学生活が実り多く豊かなものになることを念願して、入学式の告辞といたします。

平成28年4月5日
下関市立大学
学長 川波 洋一