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理事長室より

平成30年度入学式祝辞(2018年4月4日)

 下関市立大学の第57回入学式にあたり、理事長として祝辞を申し上げます。厳しい入学試験を突破して、本学に入学された皆さんに心からお祝いを申し上げます。また、皆さんを支えて下さったご家族をはじめ関係の皆さまにも、お慶び申し上げます。

 さて、皆さんが直面している我が国をめぐる状況は、たいへん厳しくかつ変化に富んでいます。例えば、世界的規模での格差社会の顕在化、トランプ政権による政治・経済の混乱などがあり、国内では、人口減少と少子高齢化、首都圏一極集中と地方再生などがあり、どれをとっても深刻な問題ばかりです。

 このような状況のなかで、本学は、中期計画に掲げる人材の育成、すなわち(1)社会の中核で活躍できる職業人、(2)東アジアなど国際社会で活躍できる人材、(3)地域社会の担い手となりうる人材の育成を行うことによって、海峡の街・下関に所在する公立大学としての責任と役割を果たしていきたいと考えております。
 本学は、下関市が設立している公立大学法人下関市立大学が運営に当たる下関市立大学です。その運営は、下関市が定めた中期目標を踏まえて、公立大学法人下関市立大学が策定した中期計画に基づいて進められます。中期計画の期間は6年間で、平成30年度は第2期中期計画の最終年度になっています。中期計画などは本学のHPに掲載しておりますので、関心のある方はぜひご覧ください。

 皆さんはこれから本学で学ぶことになります。皆さんは、高校教育では、「学力の三要素」、すなわち(1)基礎的・基本的な知識・技能、(2)思考力・判断力・表現力等、(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度を習得する教育、を受けてきたはずです。
 大学では、これら「学力の三要素」の更なる伸長が図られ、大学で培う「学士力」として、(1)知識・理解、(2)汎用的技能、(3)態度・指向性、(4)総合的な学習経験と創造的思考力という4分野13項目が参考指針として文部科学省より示されています。本学には、このような「学士力」を習得できるような仕組みがありますので、安心して本学で勉学に勤しみ、サークル活動などに積極的に取り組んでください。

 この「学士力」の習得の基盤は、読書にあると私は考えます。50年ほど前になりますが、私が大学で教えを受けたある先生が、最近の学生は、(1)少しむずかしい本は読みこなせない、(2)文章がまともに書けない、(3)問題意識がおそるべく希薄である、すなわち「読めない、書けない、考えない」という新三無主義を慨嘆されたことがあります。

 さて、今の学生諸君はどうでしょうか。全国大学生協連による2017年秋の調査によれば、1日の読書時間「0」が53.1%と半数を超えている、と報告されています。本学では、2015年秋の調査によれば、読書時間「0」は1年生で39.1%、3年生で28.9%でした。このように大学生の読書時間が少ないのは、スマホのせいだという意見もありますが、むしろ大学入学までに「読書習慣」が身についていないことの方が大きいという見解が有力のようです。
 私は「学士力」習得の基盤となるのは、本を読み、物事を考え、それを言語化することにあると思っています。新入生の皆さん、早いうちに読書の習慣を身につけてください。そして、新三無主義から脱却し、「学士力」の習得を目指して充実した大学生活を送ってください。きっと新しい未来が拓けてくることでしょう。

 最後に、保護者の皆さまにも、お願いがあります。皆さまのご子弟は、これから新しい環境で本学での学生生活を送ることになります。親元を離れての一人暮らしの学生も多数おられます。学生の胸中は、希望と不安とが交錯していることでしょう。大学も全力を挙げて教育と学生の支援に当たりますが、保護者におかれましても、ご子弟を放任するのではなく、自立の過程として暖かく見守り、支援しつつ、社会のルールの大切さについても伝えていただければと存じます。

 新入生の皆さんが大学で学ぶ喜びを体得し、自らの夢を追いかけ、充実した学生生活を送られることを願いつつ、皆さんの入学を心より歓迎する気持ちを伝えて、お祝いの言葉といたします。

 

平成30年4月4日          
公立大学法人 下関市立大学   
理事長 荻野 喜弘