1994年(平成6)年に北九州大学(現北九州市立大学)北九州産業社会研究所と下関市立大学附属産業文化研究所は関門地域を研究対象とする「関門地域共同研究会」を発足させ、これまで以下のような共同研究を行ない、毎年報告書を発行してきた。
94(平成6)年度 住民意識調査
『関門地域住民意識調査〜若者定住と福祉をめぐって』 関門地域研究 Vol.1、1995年
『文献資料目録[1]』 関門地域研究 Vol.2、1995年
95〜96(平成7〜8)年度 関門港研究
『関門港の現状と諸問題一関門港研究(1)』 関門地域研究 vol.3、1996年
『文献資料目録[2]』 関門地域研究 Vol.4、1996年
『関門港の課題と展望一関門港研究(2)』 関門地域研究 vol.5、1997年
『文献資料目録[3]』 関門地域研究 Vol.6、1997年
97〜98(平成9〜10)年度 海峡都市圏の研究
『関門経済圏の産業構造一中間報告』 関門地域研究 Vol.7、1998年
『関門経済圏の産業構造』 関門地域研究 Vol.8、1999年
99〜2000(平成11〜12)年度 環境研究
『関門地域における環境保全への取り組み(1)』 関門地域研究 Vo1.9、2000年
『関門地域における環境保全への取り組み(2)』 関門地域研究 Vol.10、2001年
本年は今後2年間の研究を進めるにあたって新たなテーマを設定する年である。当初は関門地域の国際研究をテーマとする予定であった。しかし、近年、金融再編成が著しく進行する中で日本銀行の北九州支店の廃止予定の発表、相次ぐ関門地域での支店廃止などがあり、緊急に関門地域の金融研究を行なう必要が高まってきた。そこで2001〜2002年度は、関門地域の国際研究と金融研究の二つのテーマを平行して行なうこととした。
国際研究班は具体的なテーマとして、日本と韓国との経済交流に焦点をあて、関門地域・韓国間の経済協力とインフラ整備に関する研究を設定した。夏に韓国へ赴き関係者からのヒヤリングを行なうなど現地調査も実施した。また、金融班は具体的なテーマとして関門地域の金融構造に関する研究を設定した。地域金融の専門家を交えての研究会も3度実施した。
二つのテーマとも両大学の研究者では手薄なため、両大学以外からも研究者の応援を頼みスタートした。本年は2年間の研究の初年度であるため、本報告書は中間的な性格を持ったものであり、最終的な研究結果は2002年度の報告書で予定している。上述したように、それぞれのテーマについての専門家が集まったわけではなく、各人の研究分野を生かしながらテーマに取り組んでいる。したがって体系的な研究というわけにはいかないが、各人が関門地域の再生への気概を込めて多面的に考察したものとしてくみ取っていただきたい。
本報告書が以上の様な意味を込めて、関係者、とくに地元市民、企業、行政の方々にご検討いただき、本報告書作成へ向けて、ご叱正、ご助言がいただければ幸いである。
なお、調査にあたっては、ヒヤリングや資料提供など多くの方々にご協力をいただいた。ここに記して感謝したい。
2002(平成14)年3月
関門地域共同研究会(2001年度会長)
下関市立大学附属産業文化研究所
所 長 吉 津 直 樹