館長コラム 図書館の自己点検評価
附属図書館長 西田雅弘

 2004年4月の学校教育法改正によって、大学は、国公私立を問わず、自己点検評価を行いその結果を公表するとともに、文部科学省が認証した認証評価機関による評価を受けることが義務化されました。下関市立大学はこの改正を念頭に置いて、2003年度から大学基準協会の評価を受けるための自己点検評価作業に取り組んできました。
 
 大学の自己点検評価には、もちろん図書館の自己点検評価も含まれます。すでに『平成8年度自己点検・評価報告書』(1997年3月)の中で図書館についての自己点検評価が行われています。先進的な土日開館の実施と合わせて、座席数の確保、書庫の増設、ネットワーク化などが課題になっています。また、『下関市立大学発展の途』(2001年10月)では、図書館の充実策として、書庫の増設、所蔵資料の整備、利用の促進、市民開放、運営体制の強化があげられています。
 
 その後、これらの課題や充実策のうちのかなりのものが実現されています。新入生全員が受講する基礎演習の一環としての「図書館ツアー」の実施、「中国・韓国関係コーナー」の設置、『図書館だより』の発行、図書館ホームページの開設などは、その具体的な事例です。しかし、まだ実現されていない課題もあります。それらは、今回の点検評価報告書の中で今後5年間の到達目標として明記されました。
 
 到達目標の具体的内容は、例えば、学術センター地階に集密書庫を増設、分野ごとの量的バランスと体系性の向上、中国語と朝鮮語に対応した図書検索システムの導入、図書館主催の講演会の開催、図書館専門職員の恒常的な配置などです。書庫の増設についてはこれまでこの紙面でお知らせしている通りです。図書館自体は言うまでもなく、大学全体として今後これらの到達目標を目指して改善に努力することになります。
 
 以上のような図書館あるいは大学全体の取り組みは、どうすれば知ることができるのでしょう。答えは簡単です。図書館に来てください。図書館には「下関市立大学関係コーナー」があります。そこには、本学教員の著書や『論集』、学生論集『赤馬』、それに上で述べた点検評価作業を掲載した本学の「点検評価報告書」などが収集されています。(2005/3/23)
 
 
 過去の館長コラム(2004年3月)