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理事長室より

平成30年度卒業式祝辞(2019年3月25日)

 下関市立大学の第54回卒業証書・学位記授与式にあたり、理事長として祝辞を申し上げます。卒業生並びに修了生の皆さん、本日はご卒業と修了おめでとうございます。また、これまで皆さんを支え、励ましてこられたご家族・関係者の皆様にも、心よりお祝いを申し上げます。

 皆さんは、卒業式という本学での最後の日を感慨深く正門を入ったことでしょう。正門右手には、昭和41年卒業の第1期生が寄贈した「陽光桜」が今年も皆さんの門出を見守っています。
 皆さんは、本学でよき友、よき師と巡り合い、多くを学び、青春を謳歌し、充実した学生生活を過ごされたことでしょう。今は、本学で過ごした日々のことが懐かしく胸中を去来するとともに、明日への希望に胸を弾ませながらこの場に臨んでいることだと思います。

 多くの皆さんが本学で過ごした4年間は、日本にとっても世界にとってもまれにみる大きな変動の時代でした。
 科学技術の分野だけを取り上げてみても、IT(Information Technology)、DT(Data Technology)、AI(Artificial Intelligence)、IOT(Internet of Things)、5G(5th Generation)などの急激な技術の進展は、産業や社会のあり方を大きく変える力をもっており、企業の興廃をももたらしています。今日の優良企業が、明日の優良企業とは限りません。今日のスタートアップ企業が明日のGAFAになるかもしれません。
 さらに政治、経済、社会、文化の各分野でもご承知のようにめまぐるしい変化が生じています。それだけに大きなチャンスも広がっているといえましょう。
 このような時代に皆さんは社会に巣立っていくことになります。皆さんを持ち受けているのは、このような変化の時代、将来を見通すことの困難な時代であります。この見通すことの困難な未来に向き合って、皆さんが頼りにすることができるのは、これまで生きてきた皆さんの人生そのもの、とくに勉学やサークル活動など本学の学生生活で得たものだと思います。

 皆さんが本学に入学した4年前、2015年(平成27年)の入学式で、私は次のような言葉を皆さんに贈りました。

 大学で学ぶことは、問題を解きほぐして、課題を発見し、その解決のために仮説を立て、客観的なデータと論理的な方法によって解決策を見つけ出す能力、つまり「学問の方法」を身に付けることにあります。そのためには、これまでの学問の成果を学び、基礎的な学力と豊かな教養を身に付け、技法や手法並びに論理的思考力を磨くことが必要になります。大学での学びでは、知識を吸収することはもちろんのことですが、このような「学問的な考え方」を身に付けることが重要になります。そして、このことは物事を判断するうえでも、また生涯学び続けるうえでも大切なことだと考えています。

 この祝辞で贈った言葉を記憶しているひとはあまりいないかもしれませんが、多くの皆さんは大学生活の中でこのような「学問的な考え方」を多少なりとも身に付けてきたはずです。このような考え方を踏まえて、現実に真正面から向き合い、「問題を解きほぐして、課題を発見し、その解決のために仮説を立て、客観的なデータと論理的な方法によって解決策を見つけ出す能力」にさらに磨きをかけてください。そうすることによって、将来を見通すことの困難な時代を切り開いて行くことができるはずです。頑張ってください。

 さて、皆さんの新しい門出にあたって、私からの「はなむけ」の言葉を贈ります。それは、「逆境鍛性格、順境伸才能」(「逆境は性格を鍛え、順境は才能を伸ばす」)という言葉です。この言葉は、私の父が掛け軸にしていた座右の銘で、私も受け継いだものです。人生には山、すなわち順境の時もあれば、谷、すなわち逆境の時もあります。逆境は、動じない精神、胆力を鍛え、順境の時には、自らの能力を伸ばし、積極的にチャレンジし、大いに飛躍することができる、という意味です。私はこの「逆境鍛性格、順境伸才能」という心の持ちようが大切だと思っています。皆さんは、このような振る舞い方を大学生活のなかで身につけてきたはずです。それをさらに鍛え、伸ばしてください。花開く時が待っているはずです。皆さん、一度きりの人生を大事にしましょう。

 最後に、皆さんのこれからのご健勝とご活躍を祈念いたしますとともに、皆さんの将来が実り多きことを願って、祝辞といたします。

 

  平成31年3月25日       
公立大学法人 下関市立大学   
理事長 荻野 喜弘